映画 ギヴン 海へ

『映画 ギヴン 海へ』公開記念舞台挨拶のオフィシャルレポートが到着

『映画 ギヴン 柊mix』に続く映画2部作の後編かつ、アニメ『ギヴン』シリーズの完結編となる
『映画 ギヴン 海へ』の公開記念舞台挨拶が実施された。


先日の初日舞台挨拶に続き、大勢のファンが駆けつけた中、矢野奨吾、内田雄馬、中澤まさともが登壇。
さらに舞台上には梶 秋彦(cv.江口拓也)の得意料理である“チャーハン”も登場し、
会場からは早速笑いが湧き起こる中、イベントがスタートした。

まずは、TVアニメの開始から約6年を経てシリーズ完結を迎えた中、これまでの歩みを振り返った心境について。
矢野は、「これだけ長い間走り続けてこられたのは、応援してくださる皆様のおかげだと思うし、
アニメでシリーズ完結まで描くって奇跡のようなことだと思っています」と、
主役として全力で駆け抜けてきたこの6年間を感慨深く振り返った。

内田は、「ここまで映像化できるっていうのは、本当に簡単じゃないと思います」と言い、
続けて「一緒に走り続けてくれる人たちがいるから、ここまで来れましたし、
『ギヴン』という作品が持っている本当に大きなパワーがあったからだと思います。
だからそこに我々も参加できているのは本当に幸せなことだなと思いますね」と、清々しい表情で語った。

中澤も、「『映画 ギヴン』で、とりあえず一段落のような感じもしていましたが、
そこから『続編をやります』と言われた時は本当に嬉しかったです。シリーズ完結までを描くと聞いていたので、
最後までファンの皆様に届けられるんだと感動の気持ちが芽生えていたのを覚えています」と
続編が決定したときの心境を明かした。

続いては、お互いに聞いてみたいことは?という話題に。
まずは梶 秋彦役の江口からの質問をMCが代読。
「好きなラーメンの味は何ですか?」という内容に会場からは笑いが起こりながらも、
「やっぱラーメンっていうのは、いろんな味があるわけです。醤油、味噌、豚骨、塩に魚介系までありますから。
さあ、どのラーメンが好きかであなたの性格がわかります」と内田が切り出す。



内田のフリに応えるように、中澤が
「醤油が基本ですが、ここ1番で気合いを入れたいとか、体を温めたいって時は味噌を食べます」と答えると、
内田からは「それは体が冷えてるからでしょうね」と一言。
「健康診断じゃん!(笑)」と矢野と中澤から一斉にツッコミが入った。
続く矢野の回答は「徳島ラーメン」。
その回答に対しては「徳島が好きな人っていう性格」と診断が出され、会場の笑いを誘った。

矢野からは、個人として音楽活動も行う内田に、自身の歌唱についてを質問。
内田は、「真冬の歌声は技術云々の前に、真っ直ぐに観客に届けるピュアな姿勢がいいなって思いました。
そして本作の劇中歌となっている『冬のはなし -with 立夏ver.-』では、ピュアな部分に加えて、
これまでの真冬が得てきた経験値やスキルが存分に反映された表現になっていて、
改めて真冬、そしてそれを演じた矢野くんがすごいなと思いましたね」と、自身の感想を伝えていた。

つづいて、映画2部作の前編『映画 ギヴン 柊mix』と後編『映画 ギヴン 海へ』は、
それぞれサブタイトルが付いているということで、
3人にとっての『ギヴン』シリーズとはどういった存在であり、自身がサブタイトをつけるとすればどういったものかという質問がされると、
中澤は「『君がそこにいる』」と回答。
「ステージ上にいる彼らにとってもそうですし、登場するキャラクターみんなに言えることであり、
鑑賞している側の感想でもあるので、これが一番ハマるかなと思います 」と語った。



矢野は、「『ギヴン』シリーズは本当に僕の人生を変えてくれましたし、真冬との出会いは運命だと思ってるので」と前置きし、
サブタイトルを『矢野デスティニー』と回答。会場からは拍手と笑いが起こっていた。

最後に内田は、「この作品は与えられて気が付くことが本当に多いので、
受け取ったそれらをどう自分で育てていくのかといった部分が『ギヴン』シリーズの魅力」と語り、
その上で「お互いに与え、与えられっていう、そのやり取りが大事だと思うので、サブタイトルは無しかな…。
皆さんそれぞれがその続きを添えて欲しい」と述べていた。

次に、ロックバンド「ギヴン」の由来である“give”が、
由紀のギターを真冬がもらったことが原点となっていることにちなんで、
3人が『ギヴン』シリーズから与えてもらったことについての話題へ。

中澤は、「まず何よりも素敵な役をいただけたこと。その上で作品からもらったものは、やっぱり“安心感”といいますか。
前に進んでいけばきっとどこかにたどり着くし、しっかり景色があって、何かを見つけられる場所があると思うんです。
そこからもしかしたら次に行ける場所が見えてくるかもしれないし、もうひと山越えたら行きたい場所に辿り着けるかもしれない。
そういうことを感じさせてくれる作品でした」と想いを語った。

続いて矢野は、「“好き”っていう気持ちに正直でいいんだなということを教えてもらったような気がします。
 お芝居をしていると、やっぱりうまくいかないことの方が多いんです。
逃げ出したくなったり、もうやめたくなったり…。追い込まれる瞬間って結構あるんですけど、
それと同時にやっぱり好きだからこそ抗いたいなとか、なんとかしたいという気持ちになるんだと思います。
好きだから真逆の感情が湧いてくるみたいなところは、すごく『ギヴン』シリーズから教えてもらったような気がしていますし、だからこそ、その“好き”っていう気持ちに正直にこれからも生きていきたいなと思います」と回答。

最後に内田は、「この作品は本当に1人1人の人生がすごく詰まっていますし、個人の物語がしっかり描かれています。
やっぱり人生というものは、自分にとって全て都合のいい展開にはならないと思うんです。
辛いこともあるし、もちろん嬉しいこともあるし、いろんなことが混ざって人間は毎日生きていくと思うのですが、
そういったものを“良かった”と思えるのかどうかは、結局はその人の気持ち次第なんですよね。
それこそ『ギヴン』のキャラクターたちもいろんな思いを抱えて生きているわけですが、
その答えを見つけさせてくれるのは自分じゃない誰かだったりもするわけで。
もしかしたら隣にいる大事な人かもしれないし、どこかでたまたま出会った人かもしれない。
そういうことに気づかせてくれる誰かの優しさとかを自分次第で最高なものにもできるし、
すごく素敵な経験が自分を育ててくれるものだったり、強くしてくれるものになっていく。
そういうことを教えてくれる作品だったのかなと思います。
だから、誰かに優しくしたいなとか、一緒にいる誰かをちゃんと大切にしようとか、そういったことの気づきっていうのは、
なんでもない当たり前の日常の中での積み重ねだと思います。そんな優しさに溢れている作品だったなと感じました」と語った。



つづいて、改めて『ギヴン』シリーズで気になっているキャラクターについて聞かれると、中澤は、
『ギヴン』にメジャーデビューの話を持ちかけるレコード会社の鈴木さんと回答。
「本作で登場する鈴木さんの出自が知りたいんです。多分みんな何かしら真冬の歌からメッセージをもらってるわけですよね。
自分の中の人生と照らし合わせて、僕もそっちに行きたいなとか、これでも大丈夫なんだといった、
そういうものを感じ取って好きになる人たちが多いと思うんですよ。
だから、そういう意味で鈴木さんは何があって『ギヴン』を好きになったのかなっていうのは気になります」
と理由を明かし、内田からは真冬たちの同級生・板谷の名前が挙げられた。

そして本作の注目ポイントを聞かれた矢野は、センチミリメンタルの主題歌『結言』を注目ポイントに挙げ、
「実は本作のために書き下ろされた曲ではないんです。
センチミリメンタルさんが元々大切に歌われていた楽曲がそのまま今回の主題歌になっていて、
まさにこれから見ていただく作品が、その主題歌の『結言』にちゃんと繋がっている。
そんな素晴らしい楽曲になっているので、物語を見終わった後に噛み締めて聴いていただければなって思います」と魅力をアピールした。



最後に会場へ駆けつけた観客に向けて、各キャスト陣からメッセージが送られた。
まずは中澤が、「これから皆さん作品をご覧になると思いますけれども、
原作をご覧になっていた方は、そこにいろんな色がついて、音がついて、時間が生まれて、本当に流れるようにこの作品を見られると思います。 
個人的にはクライマックス後の素敵な余韻が非常に『ギヴン』らしいなと思っています。
それが多分きっとこの後の日常に繋がってるように感じられるんだろうなと思いますので、
皆さんぜひそれをお楽しみいただけたらなと思います」と駆けつけたファンへ呼びかけた。

続いて内田は「約6年という本当に長い時間関わらせていただけたことは本当に幸せだなと思っています。
今回のお話でアニメシリーズとしては完結というところなんですけども、本当にみんなで繋いで作ってきたこの物語の最後ですから、
ぜひ劇場でたくさんたっぷりと味わっていただければと思います。
お家に帰っても、もう1回TVシリーズを見直したり、映画のシリーズを見直したりしていただいて、
また何度でも劇場で本作を見ていただけると嬉しいです。
まずは今日、この上映をゆっくりとお楽しみください」と語った。

最後に矢野は、「真冬に出会い、演じさせていただけたからこそ、今の僕がいると思っています。
こうやって皆様の前でマイクを持って話していることも本当に奇跡のようなことで、
もうこの『ギヴン』という作品と佐藤真冬という人物には感謝しかありません。
この『ギヴン』という作品が、皆さんの記憶の中に残り続けてくれたら、これ以上幸せなことはないです。
これからも『ギヴン』を愛し続けてくださったら嬉しいです」と作品への感謝とファンへの想いを語っていた。

3人それぞれが作品への熱い思いとファンへの感謝を伝え、
客席からの大きな拍手喝采に応えながら、公開記念舞台挨拶は幕を閉じた。

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